妖怪事典<小豆とぎ>
』竹原春泉画
小豆とぎ(あずきとぎ)は、日本の妖怪のひとつ。別名、小豆洗い(あずきあらい)ともいう。
名称の起源
名称は地域によってアズキトギ、アズキアライ、砂洗いなど様々に呼ばれた。いずれも小豆や砂などを研ぐ音を連想させる名称となっている。
地域
山梨県笛吹市境川、藤垈の滝付近、新潟県は糸魚川市|糸魚川、秋田県、群馬県、京都府、東京都、愛媛県など、出没地域は全国多数。
特徴
川のほとりで「小豆洗おか、人取って喰おか」と歌いながら小豆を洗う。その音に気をとられてしまうと、知らないうちに川べりに誘導され落っことされてしまう。
小豆を磨ぐ「ショキショキ」という音がしたので、「昔はこの辺に小豆とぎという妖怪がいたそうな」と話題にすると、川の方から「今でもおるぞ」という声と歌が聞こえたと伝える。聞いた人のその後は伝えられていない。
糸魚川近辺の海岸は小砂利浜であり、夏にここに海水浴に来る人間が砂浜を歩く「ザクザク」という音が小豆を研ぐ音に酷似していた。
姿を見た者はいない、人間には見えないともいわれる。
この小豆とぎの類とされる妖怪に、山中や井戸で米をとぐ音をたてるという長野県北佐久郡の米とぎ婆(こめとぎばば)[村上健司 『妖怪事典』 毎日新聞社、2000年、164頁。]、夜中に洗濯の音をたてるという静岡県の洗濯狐(せんたくぎつね)[多田克己 『幻想世界の住人たち IV 日本編』 新紀元社、1990年、135頁。]などがある。
関連項目
日本の妖怪一覧
脚注
外部リンク
国際日本文化研究センター怪異・妖怪伝承データベース