妖怪事典<座敷童子>
座敷童子(ざしきわらし)は、主に岩手県に伝えられる精霊的な存在。座敷わらしに会えると評判の宿は岩手県の金田一温泉「緑風荘」と岩手県盛岡市天神町にある「菅原別館」。他に民宿「とおの」、最近では民宿「わらべ」、金田一温泉「仙養舘」の
座敷童子が有名。
概要
一般的には、赤面垂髪の5、6歳くらいの小童(童子のことも童女のこともある)で、豪家や旧家の奥座敷におり、その存在が家の趨勢に関ると言われるため、これを手厚く取り扱い、毎日膳を供える家もある。
座敷童子は悪戯好きで、夜になると客人の布団の上にまたがったり枕を返したりするが、見たものには幸運が訪れるといわれる。小さな足跡を灰やさらし粉の上に残し、夜中に糸車を回す音を立てるともいわれ、奥座敷で御神楽のような音を立てて遊ぶことがある。また家人が一人で縫い物をしていたとき隣の部屋で紙ががさがさする鼻を鳴らす音がするので板戸を空けると誰もいないなどの話が伝わっている。姿は家の者以外には見えず、子供には見えても、大人には見えないとする説もある。狐持や犬神持に類似した構造を持つが、
座敷童子の住んでいることを迷惑がらず、むしろ神として保護し、周囲の人間も
座敷童子のいる家に対して一種畏敬の念を持っぁ
F@\$9$kE@$,!"$=$l$i$H$O0[$J$k!#:BI_F8!":BI_F8=0!":BI_$\$C$3!"B"%\%C%3!"8fB"%\%C%3!":BI_K7
吉成勇編 『歴史読本特別増刊・事典シリーズ〈第16号〉日本「神話・伝説」総覧』 新人物往来社、1992年、256-257頁。、ウスツキコとも地方によって呼び方はいろいろ。主に岩手県を中心として報告されているが青森・宮城・秋田など東北各県にも分布すると言われる。柳田國男の『遠野物語』や『石神問答』などにより知られる。『遠野物語』には17話・18話に座敷童子の話がある。「この神の宿りたまふ家は富貴自在といふことなり」とのこと。『遠野物語』での表記は「ザシキワラシ」または「座敷ワラシ」。「ザシキワラシは座敷童衆なり」の注がある。『十方庵遊歴雑記』には、岩手県江刺市(現・奥州市江刺区)稲瀬の座敷童子についての記述が見られ、家の土間\xA1
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を、「コメツキワラシ」、「ノタバリコ」、「ウスツキコ」等と言い、 奥座敷にいる色の白い最も綺麗な座敷童子を「チョウビラコ」と呼んでいる。少女の姿や男女二人など複数のワラシが住み着いていることもある。 手を出して人を招き、火事、洪水、津波などの災禍を知らせる為、「細手」、「長手」と呼んでいる例もある。 これに類するものに遠州門谷の「座敷坊主」、徳島の「赤しゃぐま|アカシャグマ」、 「クラワラシ」、「倉ぼっこ|クラボッコ」と呼ばれる、土蔵の中にいる座敷童子も存在する。石川の「枕返し|マクラガエシ」は、ある家の座敷に寝ると、特に二本差しや髭を立て洋服を着て高慢な顔をしたものが泊まると隣室に引き出すという。四国金毘羅宮の、奥の院周辺の家には、夜になると仏壇の中から「アカシャグマ」が出てきたという。アカシャグマとは、赤く染めたクマの毛のことで、これを被った小さな子供のようなものが、家の持ち主の婆さんをくすぐることが毎晩ぁ
@$C$?$H$$$&!#9a@n8)Bg@n74GrD;D. (香川県)|白鳥町(現・東かがわ市)に伝わる座敷童子は童女姿で、髪の毛がショボショボに垂れていることから「オショボ」と呼ばれ、家の者には見えないとも家の者のみに見えるともいう[多田克己 『幻想世界の住人たち IV 日本編』 新紀元社、1990年、261頁。ISBN 4-915-14644-8。][村上健司編著 『妖怪事典』 毎日新聞社、2000年、80頁。ISBN 4-620-31428-5。]。『別冊太陽 日本の妖怪』(平凡社)には「オボジョ」の名で同様の妖怪の記述がある[谷川健一監修 『別冊太陽 日本の妖怪』 平凡社、1987年、134頁。]。白い座敷童子は吉事の前触れであり、赤い童子(赤い顔、赤い服、赤い手桶を手にした童子)が目に見えるのは、童子が家を出て行くことによる凶事の前触れとの説もある。赤い服の童子を見た家族一同\xA1
$,CfFG;`$7$?;vNc$b$"$k[早川和樹編\xA1
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X$3$o$$OC - あなたの知らないニッポンの“恐怖”』 ミリオン出版、2008年、102-103頁。ISBN 4-813-02076-3。]。また『遠野物語』にも、座敷童子が去った家の家族数十人が毒茸を食べて全員中毒死するという事件が起こり滅びてしまったと書かれている。座敷童子の由来は明白でないが、中世から昭和初期までの東北地方には、口減らしの為に新生児を間引いて屋内に埋める風習があり(現代であればもちろん殺人及び死体遺棄である)、その間引かれた子供の霊を祭る信仰を核として、呪術師の使役する役霊、仏教でいう護法童子、 民間でいう心得童子の信仰が加味され、今日に伝わったものと考えられる。この場合、東北地方の蚕神、竈神として祭られる「オクマイサマ」、「おしら様|オシラサマ」と同様、鎮魂信仰としての側面が強い。柳田國男によればザシキワラシの起源を仏教の守護霊として「高僧が護法童子を天より呼んだのと同じく」民間屐
`=w$N.$5$J6u4V$,$"$j!V@N$O2H$K1c2q$,$"$l$PI,$::BF,$r4-$S!W!"!V$3$l$r$b$?$;CV$/It20!W$@$H@bL@$5$l$F$$$k$,$b$C$H86=iE*$K8@$($P2H$N。ザシキワラシが出て行ったことにより家が没落した話は、貧乏神が出て行くことで裕福になった昔話『貧乏神』と同じである。家を富ますこともできる貧乏神は福の神でもあるわけで、ザシキワラシの富貴自在とも一致する。富と貴の重層性は、家に居着く神を語る民間伝承のパターンといえる。童子と老人がともに神性を体現する姿だということは、民俗学によって明らかにされていることである。ザシキワラシのいる家が旧家であり、間引かれた子たちの霊と重ねられたり、村の外から訪れた六部(六部、座頭、遍路、山伏等)を泊めて殺害し所察
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J$k$J$IIT9,$,$D$E$-2H$,KWMn$7$F$$$/L>2H$NKWMnEA>5$H7k$SIU$1$i$l8l$i$l$F$$$k$J$I!"%6%7%-%o%i%7$OB座敷童子に対する村人たちの視線の複雑さ。)を象徴する存在でもある。また、民俗学者・小松和彦は文化人類学的視点から童子に注目し、村落における家の盛衰や富の移動の問題を取り上げ、その属性には管狐|イズナ使いなど「動物霊としての憑き物」とほとんど重複しているとし、そこに抱え込んでいる「精霊がついている」家に共同体の優越性と劣等性や、「民族社会内のそれも特に旧家層における貧富の差およびその変動の説明原理」としての童子霊の信仰について分析している。口減らしのために間引くことを「臼殺(うすごろ)」と言い、間引く子を石臼の下敷きにして殺し土間、台所等に埋める風習があり、また生後間もなく死亡した新生児を逆児と呼び同様に埋めるともいう。間引いた子供の霊が、雨の日にぶるぶる震えながら縁側を歩く様を目撃されたり、客に悪戯\xA1
$J$I$N9T0Y$r$9$k$H8@$o$l$F$$$k!#$=$NNn$,?gL2IB$d座敷童子を家に居つかせて福をもたらし栄えさせようと、部屋の一角に子供が好む小部屋を作る風習もある。しばしば小説や映画やドラマの題材になる。文学上の座敷童子について、よくあるモチーフは以下の通り。*子供たちと座敷童子が遊ぶ。その姿は大人には見えない。
子供たちが集まっている。数を数えると一人多いのだが、誰が多いのかわからない。しばらくしてもう一度数を数えると、こんどはちゃんと合っている。さっき多かった一人は座敷童子であろうということになった。
座敷童子が登場する作品
漫画
うしおととら
ゲゲゲの鬼太郎 - ゲゲゲの鬼太郎の登場人物#鬼太郎とその仲間たちを参照。
地獄先生ぬ〜べ〜
ちびもの
Pの悲劇
XXXHOLiC
ざしきわらし
ACONY
優&魅衣
まんが日本昔ばなし
ワンダフルデイズ
さよなら絶望先生(小森霧は全国座敷童子連盟の会員という設定)
妖怪のお医者さん
わらび奇譚
妖逆門
魔人探偵脳噛ネウロ(番外編にてギャグとして登場)
アニメ
キテレツ大百科
モノノ怪
妖逆門
クレヨンしんちゃん
特撮
忍者戦隊カクレンジャー
小説
くらのかみ
ぺとぺとさん(和賀八郎。他人の秘密を皆に言いふらす油断大敵の人物)
ユタとふしぎな仲間たち
愛しの座敷童子
Missing9〜11巻 座敷童の物語
天井うらのふしぎな友だち
雨ふり花さいた
今日抄 雪女
座敷童にできるコト
映画
河童のクゥと夏休み
テレビドラマ
どんど晴れ
童話
ざしき童子のはなし(宮沢賢治)
ゲーム
流行り神2
芸術における座敷童
ユタとふしぎな仲間たち|ユタと不思議な仲間たち(劇団四季ミュージカル)
脚注
関連項目
日本の妖怪一覧
仙台四郎
自然霊
座敷童子 (小惑星)
富士見町駅 (鳥取県)|富士見町駅
緑風荘
菅原別館